お客様所有の別荘で、雪害復旧工事をしました。
屋根がつぶれ、外壁が押され、ウッドデッキも朽ちており、もうワンシーズンの冬をも越せない状況でした。また、降雪時の玄関までのアクセスが困難と聞き、その解消にも手を加えます。
まずは、リフォーム前後の写真です。
きれいに生まれ変わりました。
工事内容は次のように進んでいきました。
①解体前
足場を組み、ウッドデッキを解体した状態からのスタートです。
②資材搬入
③屋根解体
板金屋さん・大工さん共に屋根を剥がしていきます。
板金がはがれた状態です。
④屋根下地まで剥がした状態です。
⑤ブレイクタイム
⑥屋根の桁を補強していきます
建物のもともとのつくりが手刻みによるもので、かなり歪んでいました。
極端な言い方をすると建物を上から見たときの形が台形のような、正長方形ではない状況でした。
また、雪の重みによる桁のゆがみも確認できました。
プレカットで搬入した、寸分の狂いのない資材を既存の建物に合わせて調整し、プレート金具で補強していきます。
⑦屋根断熱
既存の断熱材はかなり劣化していました。
新しい断熱材を敷き詰めて行きます。
⑧垂木・野地板施工
垂木を300ピッチに入れ、金具の補強をし、強度を上げ、野地板を張っていきます。
⑨破風廻り
二重破風を仕上げていきます。
⑩屋根下地
断熱・遮音効果のある下地をさらに敷いていきます。
⑪雨天時養生
雨に備えて養生をしました。
崩れた下屋を外し、アプローチ部分まで屋根を伸ばしました。
新規柱で強度を上げ、降雪時に玄関までスムーズにアクセス可能としました。
⑫板金工事
鋼板葺き。色はお施主様ご希望のグリーンで!
大自然とマッチします。
⑬ウッドデッキ新設
立ち上がりの柱等には、ヒバ材を使用しました。抗菌効果があり、カビや雑菌を防ぎます。ヒバの油はゴキブリや蚊を寄せ付けない効果もあります。そして何より耐水性が強いので、腐食がしにくいとも言われています。
床面には耐久・強度共に優れた、セランカンバツ材を使用し、表面にリブ加工(波目)を入れることで、歩行の滑りを軽減します。
2つの材料は色が違いますが、両方とも防腐・防カビ・防虫効果のある塗料を塗ってあります。
ヒバの油は色を弾くくらい含まれているのがわかります。時間が経つにつれ、色もいい塩梅へと変化し、同色に近いものとなっていきます。
⑭外壁塗装
軒天と外壁の間に見切り材を入れました。軒天との左官仕上げをきれいに見せるためです。
また、窓枠廻りの防水処理をあらかじめしておきます。
白い部分がその箇所です。
塗装施工後! 見切り材と既存の木枠部分にも、塗装を施しました。
⑮外部設備
外部照明3か所は屋根で押されて変形していたので、サービスでLED照明をプラス。
エコでスタイリッシュになりました。
⑯電気メーター
現在、各世帯のスマートメーター化が進んでおります。
写真内オレンジ円の既存ブレーカーがなくなり、代わりに緑円が主電源となります。
また、電圧の変更等も工事がなく、電話一本で変更可能となりました。
⑰完成外観
最後にもう一度、各視点から。
南西側。
北東側。
ウッドデッキ正面。
自然の力は、想像以上に強く、建物に負担をかけます。
そのうちの、『雪』は、溶けたり凍ったりを繰り返し、
時には地面の重さで屋根を引っ張ったり、
また、屋根などに直接負荷をかけたりします。
強度を上げたり、補修の手を加えるのも大切ですが、
日々の除雪なども、とても有効なメンテナンスの一つです。
自然の負荷を軽減してあげることこそ、家にやさしく、長持ちの秘訣だと思います。
別荘のメンテナンスは特に距離が離れている分、なかなか難しいと思いますが、
自分も・私も、メンテナンスを!という方は、お気軽にご相談ください。
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